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前ページ、抗がん剤調製の基本。薬液量の確認と希釈では、希釈するところまでを確認しました。今回は、最後の払い出しと安全キャビネットの後片付けです。
抗がん剤の調整が終わり、安全キャビネットから取り出したら、最後に処方内容の確認をします。ラベルや処方箋を見比べ、記憶の限り採取量が間違っていなかったかを確認します。
万が一、間違っていることに気づいたら混ぜ直します。やり直しになってしまいますが、間違ったまま患者さんに投与するよりかマシです。おそらく自分自身パニック状態になると思うので、同じ部署の仲間を呼んで確認してもらったり、対応してもらった方が良いと思います。
最終確認で問題なければ、ゴム栓部分をアルコール綿などで消毒します。外来化学療法などですぐに使う場合は大丈夫ですが、入院化学療法などのようにすぐに使わない場合は、シールやキャップなどでゴム栓部分を覆います。そして、搬送時の搬送者の被ばく防止のために、ビニール袋に輸液バックを入れます。
安全キャビネットの掃除を行う時にも、抗がん剤の被ばくに注意する必要があります。正しく行わないと、自分だけでなく、次に安全キャビネットを使う人が被ばくする可能性があるのでしっかり掃除しましょう。
まず作業シートを捨てます。この時、抗がん剤を垂らしている可能性があると考え、作業シートの表面部分が内側になるように折りたたみます。
作業シートを捨てたら、安全キャビネット内を水拭きします。先にアルコールで拭いてしまうと、安全キャビネット内に残っているわずかな抗がん剤がアルコールなどで揮発して被ばくする可能性があります。そのため、最初は水拭きをします。
安全キャビネット内を拭くときは、抗がん剤の拡散防止が目的であるため、手前から奥に拭いていきます。吸引口に持っていくイメージです。拭き終わったら、抗がん剤などと一緒のごみ袋に捨てます。
安全キャビネット内の掃除が終わったら、ゴム手袋の外側(二重手袋の二枚目)を外します。この時もなるべく表面は汚染されているものと考え、表面が内側になるように取り外しましょう。
汚染されたものを全て捨てたら、ごみ袋を安全キャビネット内で密封してから、安全キャビネットの外に出します。出したら、速やかに専用の廃棄ボックスに捨てます。
安全キャビネットは掃除後、10分くらいは送風にしてから電源を切ります。
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ガウンを脱ぎます。この時もガウン表面が汚染されているものと考え、表面が内側になるようにたたみこみます。
キャップ、マスクを外します。最後に、内側の手袋を外します。これも表面が内側になるように、脱ぎます。
着替え終わったら、手洗いうがいをしましょう。
おつかれさまでした。