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口内炎ができてしまうと、しょうゆや辛い物を食べるとしみてしまい、苦痛に耐えながらの食事となってしまいます。今回は口内炎をはじめとする、口腔トラブルに使われるOTCの成分について見ていきたいと思います。
まず口の構造について見ていきたいと思います。
口の天井部分である口蓋は、前の方にある硬口蓋と後ろにある軟口蓋に分けられます。自分の舌で触ってもらえればわかるように、硬口蓋は硬く、軟口蓋はやわらかいです。軟口蓋は口腔と咽頭の境界線となっています。
口の底である口底部分には、舌があります。舌は皆さんご存じのように味を感じたり、食べ物を混ぜ合わせる役目をしています。
歯は成人の場合、親知らずを除けば一般的に28本あります。歯は食べ物を細かくするのに必要で、1本でも失われると正常の働きができなくなり、食べ物をかみ砕く能力が数十%も落ちると言われています。
口の構造に加えて唾液も重要な働きをします。唾液は耳下腺、顎下腺、舌下腺の3つの大唾液腺とその他の小唾液腺から分泌されて、口腔粘膜や歯を保護する作用や消化を助ける働きをしています。
口腔ではこれらが上手くかみ合い、消化管の入り口として食べる動作が行われています。食べる以外にも、表情や発声などコミュニケーションに関わる働きもしています。
口腔周辺の疾患でセルフメディケーション可能なものには以下のようなものがあります。
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口内炎ではアフタ性口内炎の場合セルフメディケーション可能となります。アフタ性口内炎は赤色に縁どられた白色の円形状の潰瘍で口腔内に限局して現れます。
口腔全体や皮膚に症状が広がっていたり、発熱がある場合はその他の疾患の可能性があるためセルフメディケーションの対象とはなりません。
アフタ性口内炎は抵抗力が落ちている時に発症しやすく、うがい薬で口腔内を清潔に保ったり、食生活を改善することで自然治癒します。
口唇ヘルペスは患部を清潔に保つことで、通常2週間くらいで自然治癒します。しかし口唇ヘルペスのOTCでセルフメディケーションの対象となるのは口唇ヘルペスの再発です。そのため、OTCを求められた時、過去に医師から口唇ヘルペスと診断されたことがあるかを確認する必要があります。
歯周病の原因はプラークと呼ばれる歯の表面に付着した粘着性の物質です。歯周病の治療の基本はプラークを取り除くことです。プラークは放置すると石灰化が始まり、歯石になります。歯石になってしまうと硬くなり、ブラッシングでは取り除くことができません。
また、歯周炎では歯肉以外の周辺組織にまで炎症が起こり、歯と歯肉の間に、歯周ポケットと呼ばれる溝ができます。歯周病が進むと溝は深くなり、歯周ポケットが4mm以上深くなると歯科で治療が必要となります。
口臭の改善法は歯磨きが基本となります。他には舌苔を取り除くことも重要です。舌苔を取り除くには、舌ブラシを使います。
ドライマウスはシェーグレン症候群や糖尿病が原因で起こることもあります。その他薬の副作用で起こることもあります。これらが原因と思われるドライマウスはセルフメディケーション対象外です。
ドライマウスの対処法の1つに唾液腺のマッサージがあります。軽くマッサージをすることで唾液の分泌が促進されます。またガムをかんだり、口腔保湿剤を使うのも効果的です。