服薬管理指導料、必要な項目と記録

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服薬管理指導料、必要な項目と記録

薬学管理料、今後伸びそうな算定料は?では、薬学管理料の概要を確認しました。今回はそのうちの服薬管理指導料について細かく見ていきたいと思います。

 

 

服薬管理指導料は処方箋受付1回につき、以下の点数を算定できます。

 

  1. 過去3か月以内に再来局かつ、お薬手帳ありで、調剤基本料1を算定している;45点
  2. 1以外;59点
  3. 特別養護老人ホーム入所者に訪問時;45点
  4. 情報通信機器を用いた服薬指導イ(3か月以内に再来局かつ、お薬手帳あり);45点
  5. 情報通信機器を用いた服薬指導ロ(イ以外);59点

 

 

算定するうえでの条件は、以下のようなものがあります。

 

  • 薬剤服用歴に基づき、情報提供
  • 情報収集と記録
  • お薬手帳への記載
  • 残薬の確認
  • 後発医薬品の情報提供
  • 継続的服薬指導

 

薬剤服用歴に基づく情報提供

患者ごとに作成した薬剤服用歴に基づいて、薬剤の重複投薬、相互作用、薬物アレルギー等を確認したうえで、薬剤情報提供文書による情報提供と、患者又はその家族などに薬剤の服用に関する基本的な説明を行うこととされています。情報提供する内容は

 

  • 薬剤の名称
  • 色や剤形などの形状
  • 用法用量
  • 効能効果
  • 副作用と相互作用
  • 服用と保管取り扱い上の注意事項
  • 保険薬局の名称
  • 情報提供を行った保険薬剤師の氏名
  • 保険薬局又は保険薬剤師の連絡先

 

などがあります。

 

情報収集と記録

患者又はその家族などから、患者の服薬状況、体調の変化、残薬等の情報を収集して、その要点の記録を残します。

 

またそれに基づき、薬剤の適正使用のために必要な服薬指導を行います。

 

お薬手帳への記載

お薬手帳に以下の項目等を経時的に記載します。

 

  • 調剤日
  • 薬剤の名称
  • 用法用量
  • 服用に際しての注意事項

 

残薬の確認

残薬の状況を確認し、その理由を把握します。もし残薬が多くある場合は、処方医に連絡、残薬調整などに努めます。

 

後発医薬品の情報提供

薬剤情報提供文書により、調剤した薬剤に対する後発医薬品に関する情報提供をします。この情報は、後発医薬品の有無や価格等です。

 

継続的服薬指導

いわゆる服薬フォローアップと呼ばれるもので、薬剤交付後も必要に応じて患者の服薬状況、服薬中の体調変化等について電話や情報通信機器を用いて確認して、薬歴などに記載します。

 

 

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記録

処方箋受付後、薬を取りそろえる前に患者等に確認するよう努め記載する項目として、以下のようなものがあります。

 

  • アレルギー歴
  • 副作用歴
  • 後発医薬品の使用に関する患者の意向
  • 既往歴・合併症
  • 併用薬
  • 服用薬と相互作用が認められる飲食物の摂取状況
  • 残薬状況
  • 体調の変化
  • 患者等からの相談事項

 

その他算定のために必ず記載し、記録に残さなければならない項目は以下のものです。

 

  • 氏名
  • 生年月日
  • 性別
  • 被保険者証の記号番号
  • 住所
  • 緊急時の連絡先等の患者の基礎情報
  • 処方した保険医療機関名および処方医氏名
  • 処方日
  • 処方内容
  • 調剤日
  • 疑義照会があれば、その内容
  • 服薬指導の要点
  • 手帳の有無と、ない場合はその理由と患者への指導の有無
  • 今後の薬学的管理及び指導の留意点
  • 指導した保険薬剤師の氏名等

 

これらの記録をすぐに参照できるように、保管して、最終の記入日から3年間保存します。

 

個別指導を受けたりしないように、しっかりと薬歴を残しましょう!!

 

まとめ

  • 必要な項目の情報収集と記録をしっかり残しましょう。

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