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前回の薬局の在宅緩和ケア、痛みの種類では痛みの種類について確認しました。今回は前回の続きとなります。
緩和ケアをするにあたって、薬を使っていきますが以下の使い方がベースとなってきます。
オピオイドを使う前に除痛ラダーに従い、アセトアミノフェンやNSAIDsを使いますが、これらは中止せず併用します。そしてオピオイドを開始する時、体格が小さい患者や高齢者などは少量から使用した方が無難です。
薬を選択する際に経口投与が可能かどうか確認し、ダメなら別剤形を考えます。またモルヒネを腎機能障害のある患者に使う時は、モルヒネの代謝産物が蓄積しやすいため、慎重に使った方がよいです。
突出痛が出ることがあるので、そういう時にはレスキューを使います。定時薬と同じ種類の速放性オピオイドを使えれば使います。1回量は、1日量の1/6くらいが目安になります。
オピオイドを使っていると、様々な副作用が出てきますが、中でも吐き気や便秘は問題となります。
吐き気は制吐薬を併用しますが、錐体外路症状などが出てしまうこともあり、また吐き気自体も1〜2週間くらいで耐性がつくことが多いため、様子をみながら中止します。
それに対して便秘は耐性が生じないため、便秘薬を継続して便通コントロールをしていきます。
改善がなければ、他の作用機序の制吐薬や便秘薬に変更や追加などを検討し、それでも改善しなければ、他のオピオイドへの変更なども考えていきます。
痛みの評価をするにあたって、直近であれば患者は思い出すことができますが、前のことなどを覚えていないこともあります。そのため患者や家族が負担でなければ、痛み日記を書いてもらうと、情報を共有できます。痛み日記は、メーカーさんから無料でもらえるはずなので請求するとよいでしょう。
この日記や患者、家族の訴えをもとに
なども確認し評価していきます。
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効果が不十分であったり、副作用がひどくなってしまうと、別のオピオイドの成分に切り替えることがあります。これをオピオイドローテーションと言います。切り替えていく場合には、血中濃度の上がり方が各製剤異なるので、添付文書を確認しながら適切な時間で切り替えていきます。
また一部の薬の換算表を載せておきます。正式なものではないので、自己責任で参考としてください。