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薬局の在宅では、小児の在宅をやることもあります。その背景として、周産期医療や新生児医療、小児外科・小児心臓外科などの医療技術の進歩があったり、在宅医療技術や保険点数化などの在宅医療の進歩などがあります。
対象となる小児は、医学的管理下に置かなければ、呼吸をすることも栄養を摂ることも困難な状態なことが多いです。具体的には、呼吸管理はレスピレーター(人工呼吸器)管理、気管内挿管・気管切開(カニューレ設置)などです。栄養管理については、中心静脈栄養、経管・経口全介助などになります。
今回は薬局の小児の在宅を確認していきます。
高齢者の在宅と比べた場合以下のような特徴があります。
やはり大きな違いとしては、患者である小児の成長があるということです。成長に応じた対応が求められてきます。
メリットとデメリットに関わってくる要因としては、緊急時の対応、小児の成長、家庭のバランスなどがあります。
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冒頭で小児の在宅では、呼吸器管理をしている場合があるという話をしました。薬剤師はあまり関わることはないですが、呼吸器管理の方法について簡単に確認していきます。
酸素を鼻カニューレや酸素マスクなどを通して投与する療法です。自宅では酸素濃縮装置や液体酸素装置、外出時には携帯用酸素ボンベを使います。
小児の在宅では、人工呼吸器で呼吸管理をしている場合もあります。人工呼吸器の種類には以下の2つがあります。
気管切開をしてそこからカニューレをいれる方法です。換気効率がいいですが、手術が必要です。また痰の分泌が増えるため、吸引したり清潔に保つ必要があります。
先ほどの侵襲的陽圧換気法は、気管切開をして人工気道を作りましたが、非侵襲的陽圧換気法は、非侵襲的なので、マスクを当てて人工呼吸をしていきます。このマスクがうっとうしく感じたり、外しやすいため空気漏れが起こりやすいです。しかし、喀痰排泄ができます。
人工的なカニューレなどを入れているとどうしても、痰が出てきてしまいます。そのため、排痰や吸引が必要となることがあります。
排痰は気管支や肺に貯留している痰を排出して、呼吸状態の軽減や予防が目的です。咳嗽や体位変換、気管吸引などの排痰手技を用います。
吸引は気道の閉塞を防ぐことを目的に、上気道に貯留している分泌物を吸引します。排痰によって気道上部に移動させた分泌物を吸引することもあります。口腔内吸引、鼻腔内吸引、気管吸引などの種類があります。
小児の在宅で薬剤師として関われることには以下のようなものがあります。
私の経験では、一包化の分包紙に一個一個子供の名前を書いている両親がいました。その両親は印字を知らずに書いていたようで、とても喜ばれたことがあります。他にも薬の整理整頓などの管理をしてあげるととても喜ばれます。家族は、私たちが思っている以上に子供のことに追われているため、おせっかいにならない程度に提案やサポートをしてあげると良いです。
子供の成長に合わせて、本人や家族のニーズを聞き取り、行動していくことが重要だと思います。