調剤料を考える上で剤は大事

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調剤料、剤の考え方

前回までは、調剤基本料を学びました。今回は調剤料についてまとめます。

 

まず調剤料は、薬剤を調剤する手技に対する報酬になります。調剤料は調剤する薬の種類によって計算方法が異なります。薬の種類には以下のようなものがあります。

 

  • 内服薬;口から飲む薬でいわゆる一般的な薬
  • 内服用滴剤;一回の使用量が数滴などである薬。ラキソベロンなど。
  • 浸煎薬;薬局が1種類以上の生薬を煮て作った液剤。
  • 湯薬;2種類以上の生薬を刻んで作りパックした薬。患者が自分で煮て液剤をつくる。
  • 頓服薬;特定の症状などが起きたときに飲む薬。定時では飲まない薬。
  • 外用薬;体の表面などに使う薬。軟膏、シップ、点眼、うがい薬、トローチなど。
  • 注射薬;注射

 

 

内服薬

内服薬の調剤料は1剤につき算定します。

 

  • 1日〜7日;1日分につき5点
  • 8日〜14日;1日分につき4点
  • 15日〜21日;67点
  • 22日〜30日;78点
  • 31日分以上;86点

 

例えば、14日分の内服薬の調剤料は5点×7日+4点×7日分となり、63点になります。

 

調剤料は1回の処方箋受付で、4剤以上ある場合、3剤まで算定できます。

 

剤数の考え方

1剤とは、服用時点・服用回数が同じ薬剤をいい、服用時点が同じものについては、投与日数に関わらず1剤として扱います。

 

例えば、

 

  • A剤 3T 3x毎食後 5日分
  • B剤 3T 3x毎食後 10日分

 

という処方ですが、服用タイミングが毎食後で同じなので1剤として扱います。この場合、処方日数が多い方で算定するので、調剤料は10日分となります。

 

服用時点は食前、食後、食間の3つにわけられ、食直前は食前とみなされます。しかし、「毎食後」と「9時、12時、20時」は別物として扱われ、2剤として算定できます。

 

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注意点
同じ有効成分があるとき

内服薬は、同じ有効成分で同じ剤形の薬が複数ある場合には、その数に関わらず1剤として扱います。これは先発品と後発品でも1剤として扱います。例えば、ノルバスク5mgとアムロジピン2.5mgは1剤と考えます。

 

ドライシロップ

ドライシロップは粉のまま渡すこともできますし、溶かして液剤で渡すこともできます。

 

 

粉のまま患者に渡したときは内服用固形剤として算定し、液剤にして患者に渡した場合は内服用液剤として算定します。

 

例えば、ドライシロップ剤を溶かしたものと、ほかの液剤を同時服用する場合には1剤として算定します。

 

服用時点は同じだが、服用タイミングが違うもの

例えば、処方箋で

 

  • C錠 3T 3x毎食後
  • D錠 3T 3x毎食後

 

C錠内服終了後にD錠開始

 

となっていた場合、毎食後で同じ服用時点ですが、飲むタイミングはそれぞれ別になっています。この場合は別剤として考え2剤で算定できます。

 

配合不適の時

例えば

 

  • Eシロップ 6ml 3x毎食後
  • Fシロップ 9ml 3x毎食後

 

で処方が来ていて、EシロップとFシロップが薬の性質上、混ぜるのが不適切であったとします。この場合は2剤として算定できます。

 

隔日投与の時

例えば

 

  • G錠 1T 1x朝食後 隔日投与 7日分

 

と処方箋が来ていた場合、14日分ではなく、7日分で算定します。

 

内服用滴剤

内服用滴剤とは、内服用の液剤で1回の使用量が1滴〜数滴のように極めて小量なものを言います。有名どころは、ラキソベロン内用液(ピコスルファート)でしょう。

 

  • 投与日数に関係なく1調剤につき10点

 

1調剤とは、その時に調剤をしたすべての量になります。例えばラキソベロン内用液3本だろうが、10本だろうが、調剤料は10点ということです。

 

さきほど、内服薬は3剤までしか算定できないと言いましたが、内服用滴剤は別物として扱うので、内服薬の3剤の中には含まれません。

 

浸煎薬

浸煎薬とは、薬局で生薬を煎じて液剤としてつくったものを言います。

 

  • 投与日数に関わらず、1調剤につき190点

 

1回の処方箋受付で4調剤以上あるときは、3調剤まで算定できます。

 

湯薬

湯薬とは、薬局で生薬を混合調剤して、患者が煎じて飲む量ごとに分包したものを言います。湯薬の調剤料は1調剤につき投与日数に応じて算定します。

 

  • 7日以下;190点
  • 8日〜28日;190点(7日分以下)+1日分につき10点
  • 29日分以上は400点

 

例えば21日分のときは、7日分+14日分となるため、190点+140点=330点となります。

 

湯薬も1回の処方箋受付で4調剤以上ある場合については3調剤まで算定できます。

 

頓服薬

頓服薬とは、発熱時など、特定の症状が起きた時に飲むものです。

 

  • 調剤した剤数、投与回数に関わらず、1回の処方箋受付につき21点

 

頓服薬も内服用滴剤のように、どれだけ調剤しようが、21点で固定です。

 

外用薬

外用薬は薬価基準上の外用薬に属する薬剤を言います。注意すべきなのはトローチ剤は外用薬になります。

 

  • 投与日数に関わらず、1調剤につき10点

 

外用薬もどれだけ調剤しようと固定で10点です。1回の処方箋受付において4調剤以上ある場合は3調剤まで算定できます。

 

なお同一有効成分で同一剤形の外用薬が複数ある場合はまとめて1剤となります。例えば、ヒルドイドローション50gとヒルドイドローション25gはまとめて1剤となります。

 

注射薬

注射薬は薬価基準上の注射薬に属する薬です。

 

  • 調剤した剤数、日数に関わらず、1回の処方箋受付で26点

 

まとめ

  • 調剤料は、調剤する手技に対する報酬
  • 1剤は、服用時点・服用回数が同じ薬剤
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