

Sponsored Link
前回のレビー小体型認知症、症状、検査では、レビー小体型認知症の症状についてみました。今回はレビー小体型認知症の治療についてみていきたいと思います。

レビー小体型認知症では、前脳基底核が強く神経細胞脱落しています。つまり、アセチルコリン作動性のニューロンの脱落が多くなります。そのため、コリンエステラーゼを阻害してシナプス間隙のアセチルコリンの濃度を保つアリセプト(ドネペジル)が有効と言えます。

しかし、ここで注意したいのは、レビー小体型認知症に対するアリセプト(ドネペジル)は記憶障害の改善に使われているわけではありません。レビー小体型認知症に対するアリセプト(ドネペジル)は主に覚醒度や注意障害の改善に用いられます。
レビー小体型認知症に対してアリセプト(ドネペジル)が使われるときには、通常の消化器系の副作用に加えてパーキンソン症状の悪化に注意が必要です。ただ、これはレビー小体型認知症によるものかもしれないし、薬の副作用どちらとも可能性があるため、患者には「体の動きが悪くなったりすると別の薬が追加されることもあります。」と伝えておくとわかりやすいようです。
Sponsored Link
Sponsored Link
コリンエステラーゼ阻害薬はアパシー、無関心、幻覚、妄想、異常行動といったBPSDに有効と言われていますが、全てのBPSDに有効なわけではありません。例えば不安や焦燥といったBPSDには有用性は低いと言われています。
そういった不安や焦燥に対しては、抑肝散や抑肝散加陳皮半夏が有効と言われています。抑肝散や抑肝散加陳皮半夏はマイルドなメマリー(メマンチン)+エビリファイ(アリピプラゾール)のイメージとなり、構成生薬のうち特に釣藤鈎が良いと考えられています。
抑肝散や抑肝散加陳皮半夏は各受容体に対して以下のように働くと考えられています。

その他、レム睡眠行動障害にはリボトリール(クロナゼパム)が使われたりしますが、筋弛緩作用から使いにくいこともあります。そういう時にも抑肝散や抑肝散加陳皮半夏が使いやすかったりします。
パーキンソニズムにはレボドパ(L-dopa)が基本です。パーキンソン症状の治療薬の1つにアーテン(トリヘキシフェニジル)がありますが、アーテン(トリヘキシフェニジル)は抗コリン作用があり認知機能低下などが起こるためレビー小体型認知症におけるパーキンソニズムには不適です。