認知症の評価、FAST、DOLOPLUS-2(ドロプラス2)、日常生活自立度

認知症の評価、FAST、DOLOPLUS-2(ドロプラス2)、日常生活自立度

FASTはアルツハイマー型認知症の終末期のステージングに使われます。コミュニケーション障害を持つ高齢者の痛みの評価にはDOLOPLUS-2(ドロプラス2)やPAINADが使われる

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認知症の評価、FAST、DOLOPLUS-2(ドロプラス2)、日常生活自立度

認知症患者は言語障害などにより、うまく言葉にできないことがあります。そのため客観的に評価することは重要です。今回は認知症に関連するものの評価方法についてみていきたいと思います。

 

 

まず、認知症の評価についてみていきます。

 

認知症患者の評価方法

認知症患者の評価方法には以下のような方法があります。

 

  • ミニメンタルステート検査(Mini-mental State Examination;MMSE);国際的に認知症患者の評価に使われるテスト。さらに簡易的にしたMini Cog(ミニコグ)もあり、時間がない時に有効。Mini Cogは3単語再生(3つの単語を覚える)、時計描画テスト(円を描き中に全ての時計の数字を入れて時計の針の位置を書く)
  • 改定長谷川式簡易知能評価スケール(Revised version of Hasegawa’s Dementia Scale;HDS-R);日本の現場で認知症評価に多く使われるテスト。

 

これらの注意点としては認知症の重症度を見るわけではないということです。生活機能の低下の進行で重症度を見ます。

 

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アルツハイマー型認知症とせん妄

認知症と似た症状にはせん妄があります。そのため、これらを間違えて評価しないことが重要です。アルツハイマー型認知症とせん妄を比べた時に違いとしては以下のようなものがあります。

 

  • せん妄;急激な発症で、夜間に悪化しやすい。数時間〜一週間持続して、知的能力は波がある
  • アルツハイマー型認知症;発症は緩徐で日内変動はあまりない。症状や知的能力の低下は永続的に持続する

 

要するにアルツハイマー型認知症せん妄と比べた時に時間経過が重要と言えます。

 

FAST

認知症発症後の生命予後は数年から十数年と言われています。アメリカで用いられているアルツハイマー型認知症の終末期のステージングにはFunctional Assessment Staging of Alzheimer’s Disease;FASTがあります。

 

  1. 正常
  2. 年相応;物の置き忘れ、物忘れなど
  3. 境界状態;熟練を要する仕事の場面では、機能低下が同僚によって認められる。新しい場所に旅行することは困難
  4. 軽度のアルツハイマー型認知症;夕食に客を招く段取りをつけたり、家計を管理したり、買い物をしたりする程度の仕事でも支障をきたす
  5. 中等度のアルツハイマー型認知症;介助なしでは適切な洋服を選んで着ることができない。入浴時は説得が必要になることもある
  6. やや高度のアルツハイマー型認知症;不適切な着衣。入浴に介助を要する。入浴を嫌がる。トイレの水を流せなくなる。失禁
  7. 高度のアルツハイマー型認知症;最大約6語に限定された言語機能の低下。理解しうる語彙はただ1つの単語となる。歩行能力の喪失。着座能力の喪失。笑う能力の喪失。混迷および昏睡

 

要するにFASTの6〜7が終末期と言えます。

 

DOLOPLUS-2(ドロプラス2)

認知症患者は痛みがあっても、それをうまく訴えることができない時があります。DOLOPLUS-2(ドロプラス2)は、コミュニケーション障害を持つ高齢者のために作られた痛み行動観察尺度です。

 

DOLOPLUS-2(ドロプラス2)は10項目の痛み行動からなり、痛みのレベルは0点から3点までの点数で表します。点数は高いほど痛みが強いことを示します。

 

例えば、安静時に痛みを防ぐような体位をしている (いつもと異なる体位をするのは、痛みを避け、緩和するためである。) という項目では

 

  • 0点、安静時、いつもの体位である(安静時いつもの体位は)
  • 1点、安静時、時々ある体位を避ける
  • 2点、安静時、いつも痛みを避けるような体位をとっている
  • 3点、安静時、痛みを避けるような体位を絶えず探している

 

となります。これらの10項目の合計で最大点数は30点。5点以上であれば痛みがあるとして痛みのマネジメントの対象となります。

 

DOLOPLUS-2(ドロプラス2)の他にも、PAINAD (pain assessment in advanced dementia scale)ペイナドという評価方法もあります。

 

認知症高齢者の日常生活自立度

認知症高齢者の日常生活自立度は、認知症の高齢者がどれくらい自立して生活ができるかを評価する指標です。状態によってランク分けがされています。

 

ランクT

何らかの認知症を有するが、日常生活は家庭内及び社会的にほぼ自立している。要するに、まだ自立している状態です。

 

ランクU

日常生活に支障を来たすような症状・行動や意思疎通の困難さが多少見られても、誰かが注意していれば自立できる。要するに、まだ注意していればどうにか自立している状態です。

 

そしてランクUは上記の症状が家庭外で起きているのか、家庭内で起きているのかで、さらにわかれます。

 

  • Ua;家庭外で上記Uの状態がみられる。例、たびたび道に迷うとか、買物や事務、金銭管理などそれまでできたことにミスが目立つ等
  • Ub;家庭内で上記Uの状態がみられる。例、服薬管理ができない、電話の応対や訪問者との対応など一人で留守番ができない等

 

ランクV

日常生活に支障を来たすような症状・行動や意思疎通の困難さが見られ、介護を必要とする。要するに、周囲にかなり影響を与えるような状態です。

 

ランクVは上記の症状が日中に起きているのか、夜間に起きているのかで、さらにわかれます。

 

  • Va;日中を中心として上記Vの状態が見られる。例、着替え、食事、排便、排尿が上手にできない、時間がかかる。やたらに物を口に入れる、物を拾い集める、徘徊、失禁、大声・奇声をあげる、火の不始末、不潔行為、性的異常行為等
  • Vb;夜間を中心として上記Vの状態が見られる。例、ランクVaに同じ

 

ランクW

日常生活に支障を来たすような症状・行動や意思疎通の困難さが頻繁に見られ、常に介護を必要とする。例、ランクVに同じ

 

ランクM

著しい精神症状や問題行動あるいは重篤な身体疾患が見られ、専門医療を必要とする。例、せん妄、妄想、興奮、自傷・他害等の精神症状や精神症状に起因する問題行動が継続する状態等

 

まとめ

  • FASTはアルツハイマー型認知症の終末期のステージングに使われる
  • DOLOPLUS-2(ドロプラス2)はコミュニケーション障害を持つ高齢者のために作られた痛み行動観察尺度

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