薬によっては、適応、用法用量が異なる。

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適応、用法用量は正しく確認を

同じ成分なのに、薬によっては適応自体異なったり、用法用量によって適応が異なったりする薬があります。

 

 

プラビックスとクロピドグレル

よくあるケースだと、ジェネリックだと先発品が持っている適応がないことがあります。
例えば、プラビックスとクロピドグレルです。この内容は最近医師から確認の電話がありました。医師の質問は「PCIにクロピドグレルは適応あるかどうか?」というものでした。
結論からすると、適応があるという回答になりました。2016年8月の時点で添付文書上では

 

プラビックスは@虚血性脳血管障害後の再発抑制A経皮的冠動脈形成術(PCI)が適応される虚血性疾患(急性冠症候群、安定狭心症、陳旧性心筋梗塞)、B末梢動脈疾患における血栓・塞栓の抑制

 

クロピドグレルは@虚血性脳血管障害後の再発抑制A経皮的冠動脈形成術(PCI)が適応される虚血性疾患(急性冠症候群、安定狭心症、陳旧性心筋梗塞)

 

となっており、クロピドグレルはBの適応がありません。(追記、現時点ではBの適応も追加になりました。)

 

安易にジェネリックだからといって、適応は同じだろうと思わず、しっかり確認することが重要です。

 

先発品と後発品で違うかどうかを調べるときは、日本ジェネリック製薬協会から出している「効能効果、用法用量等に違いのある後発医薬品リスト」を見ると便利です。

 

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リバスタッチパッチ(リバスチグミンパッチ)

用量で注意する例としては、リバスタッチパッチ(リバスチグミンパッチ)があります。これは原則4.5mg(患者により9mg)から開始し、4週間ごとに4.5mgずつあげてい使います。4.5mg→9mg→13.5mg→18mgというような感じです。

 

添付文書をよく見てみると、「18mg未満は有効用量ではない」と書かれています。リバスタッチパッチ(リバスチグミンパッチ)9mgの処方が来て、前回と同じ処方だと安心して処方チェックせず、どれくらい投与されているのかに注意が必要になります。そのまま確認せず払い出してしまうと、患者さんに不利益が生じてしまいます。

 

ちなみに、4.5mgずつ増量する理由としては、副作用(悪心嘔吐)の耐用性をみるためです。副作用のチェックとともに、増量するべきタイミングなのかどうかを、しっかり確認する薬も存在するということを意識して添付文書を読んでください。

 

ドグマチール(スルピリド)

あとは、ドグマチール(スルピリド)も用法用量によって適応が変わることで有名です。
詳しくは添付文書参照ですが、消化性潰瘍→うつ→統合失調症の順に容量が増えていきます。
服薬指導の時などにも、他の薬と合わせて、何に対して使っているかをある程度予想がつけられます。

 

 

このように薬によっては適応が異なる場合もあり、新しく適応が取れたりすることもあります。
ですので、正しく使われているかを添付文書で常にアップデートして、よく確認する必要があります。

 

まとめ

  • 添付文書を正しく確認して、アップデートしていく。

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適応、用法用量は正しく確認を。 関連ページ

添付文書から正しい情報を得る。
添付文書は唯一の法的根拠のある文書です。添付文書には薬を正しく使うための最低限の内容が書かれていて、それを補うのがインタビューフォームです。新人や実習生だけでなく、薬剤師も安定性などでインタビューフォームはお世話になります。
添付文書で見落としがちな項目
添付文書には効能効果などの有名な項目に加えて様々な項目が載っています。ここでは見落としがちな、改定年月日、薬価収載年月、使用期限、過料投与についてみていきます。
薬の商品名を覚えるには
実習生の時には成分名で覚えます。それに対して、現場では商品名を使うことがあります。このギャップを埋めるにはインタビューフォームをみて、薬の由来で関連付けると、理解が深まり覚えやすいです。
警告、禁忌、慎重投与、併用禁忌、併用注意をもとに疑義照会する
新人や実習生でも疑義照会する機会があると思います。警告、禁忌、併用禁忌は必ず疑義照会し、併用注意や慎重投与は問題が起きてから考えましょう。
肝代謝?腎排泄?
肝代謝なのか腎排泄なのかわからないときがあります。このようなときに、添付文書やインタビューフォームの用法容量、尿中の未変化体排泄率、相互作用を見るとヒントが隠されています。
副作用をモニタリングし、服薬指導へ
重大な副作用と呼ばれる致死的なものがあります。それの前兆のサインとして、その他の副作用があります。薬の作用機序などで特徴的なものは患者さんに伝えるべきです。わかりやすい言葉を心がけ、対処法も伝えてあげることが重要です。

 
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