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副作用をモニタリングし、服薬指導へ
副作用の項目は添付文書の中でも、薬剤師はかなりお世話になる項目の一つだと思います。副作用の項目だけでなく、他にも重大な副作用があります。
では、重大な副作用とはいったい何でしょう?
重大な副作用
重大な副作用とは、厚生労働省が定める副作用重篤度分類基準でグレード3に該当する重篤な副作用のことです。話がとびとびになりますが、重篤な副作用とは何でしょう?
重篤な副作用は、死亡または永続的な機能不全に陥る可能性がある副作用のことです。要するに致命的な副作用ということです。
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その他の副作用
そんな致命的な副作用である重大な副作用を防ぐために、前兆となるのが、その他の副作用になります。
重大な副作用と、その他の副作用で似た項目があると思います。その前兆のサインを患者さんに服薬指導の時に伝えてあげるべきです。
しかし、あれもこれもと副作用を伝えていたら、患者さんが怖がって薬を飲まなくなってしまうかもしれません。何より患者さんはそんなに多く覚えられません。
患者さんは私たちが思っている以上に、理解できる人や記憶できる人は少ないです。特にご高齢の方は、薬は出されたら飲むというスタンスであきらめている人もいます。
そういう患者さんに、あれもこれもと話しても覚えられません。だから、ポイントをしぼってお話をする必要があります。
作用機序に関連するもの
特に薬の作用機序などで特徴的なものがあったら伝えるべきです。
例えばバイアスピリンの出血があります。ここで気を付けるべきはただ出血と言われても、患者さんは「???」となってしまうかもしれません。
よりイメージしやすいように「歯を磨いていて、歯肉から血が出たりしませんか?」と聞くと、「あぁ〜それあるよ」などと返答することが意外とあります。
患者さんがわかりやすい言葉で、かみくだいて話すことは重要です。大学時代の、大学の先生の講義を思い出してください。専門用語ばかりで、意味不明で退屈ではありませんでしたか?その時の気持ちを思い出してください。
もうあなたが先生で、患者さんが生徒の状況です。あの時の同じ過ちを繰り返してはいけないのです。基本中の基本ですが、わかりやすい言葉を心がけましょう。
副作用の対処法があれば説明を
また副作用だけでなく、対処法を伝えてあげることも重要です。
これも極端な例ですが、シスプラチン投与時における、制吐剤です。
あなたが患者さんの立場で想像してください。「抗がん剤で吐き気がでる可能性があります。」だけだと、あなたは「うわ〜、いやだな〜」という気持ちになりませんか?
吐き気の説明に「制吐剤を使ってなるべく抑えるようにして治療をしていきます。」と加えるだけで、少しは治療に前向きになれませんか?このように副作用をただ伝えるだけでなく、対処法を伝えてあげるだけで患者さんも気持ちに余裕ができます。
ぜひ薬学的な視点で副作用を見てみてください。
まとめ
- 重大な副作用を防ぐには、前兆となるサインがその他の副作用にあり、それをモニタリングすること。
- 薬の作用機序などで特徴的な副作用を考え、伝えてあげること。対処法があれば伝えてあげるとなおよい。
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- 添付文書から正しい情報を得る。
- 添付文書は唯一の法的根拠のある文書です。添付文書には薬を正しく使うための最低限の内容が書かれていて、それを補うのがインタビューフォームです。新人や実習生だけでなく、薬剤師も安定性などでインタビューフォームはお世話になります。
- 添付文書で見落としがちな項目
- 添付文書には効能効果などの有名な項目に加えて様々な項目が載っています。ここでは見落としがちな、改定年月日、薬価収載年月、使用期限、過料投与についてみていきます。
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- 実習生の時には成分名で覚えます。それに対して、現場では商品名を使うことがあります。このギャップを埋めるにはインタビューフォームをみて、薬の由来で関連付けると、理解が深まり覚えやすいです。
- 適応、用法用量は正しく確認を。
- 薬によっては、同じ成分でも適応自体異なったりすることがあります。薬を正しく使えるように薬剤師は常にアップデートし、確認する必要があります。
- 警告、禁忌、慎重投与、併用禁忌、併用注意をもとに疑義照会する
- 新人や実習生でも疑義照会する機会があると思います。警告、禁忌、併用禁忌は必ず疑義照会し、併用注意や慎重投与は問題が起きてから考えましょう。
- 肝代謝?腎排泄?
- 肝代謝なのか腎排泄なのかわからないときがあります。このようなときに、添付文書やインタビューフォームの用法容量、尿中の未変化体排泄率、相互作用を見るとヒントが隠されています。