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警告、禁忌、慎重投与、併用禁忌、併用注意をもとに疑義照会する
今回は疑義照会をするにあたってのヒントです。なお様々な問題があるので、あくまで参考程度に見てもらえたらと思います。
疑義照会をするにあたって、あなた自身やあなたの施設はどのように行っていますか?
疑義照会をする上で、添付文書の「警告、禁忌、慎重投与、併用禁忌、併用注意」これらの項目を、参考にすることがあると思います。
警告、禁忌、併用禁忌
当然ですが、警告や禁忌、併用禁忌に載っている内容は必ず問い合わせましょう。
これらの項目は致死的な結果をもたらす可能性があり、医師は禁忌と聞くと、かなりの確率で耳を傾けて処方を再検討します。
ただ問い合わせるだけでなく、代替案などを考えてから問い合わせをしないと、医師も困ってしまいます。
よく遭遇する例だと、気管支喘息を持っている人に、アーチスト(カルベジロール)が処方されます。このパターンが来て問い合わせをすると、「他に何かあるの?」となります。そうきかれたら、メインテート(ビソプロロール)を提案すると、採用される確率が高いです。
このように、ぱっと医師が代替案を思いつかない限りは、かなりの確率で自分が提案した内容が採用されますので、よく考えてから提案しましょう。
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慎重投与、併用注意
逆に慎重投与や併用注意は問題が起こった時に考えると良いです。
慎重投与や併用注意の内容を疑義照会しても、「大丈夫だよ」とか「そんなので問い合わせしないで」と言われてしまいます。
併用注意や慎重投与の項目は致死的とまではいかないことが多いからです。
また慎重投与や併用注意は結構な数があり、チェックをかけるだけでもかなりの時間がかかってしまいます。効率的に仕事を回していくためにも、必要最低限の時間と労力でいくことも大事です。
私の経験では血圧が180くらいの患者のカルテを見て、なにかあるかなと薬を見ていたら、アムロジピンとリファンピシンが使われていました。私はARBなどへの変更を提案しようかと思って、医師に報告しました。報告の結果、リファンピシンがやめられる状況にあったため、リファンピシンが中止となり、血圧が130くらいまで落ちました。
何をどのレベルまで問い合わせるかは、施設によって違うと思いますが、施設の人数や時間が限られています。効率的に業務をまわすためにも、これらの項目をうまく使いこなして判断していくことが重要です。
まとめ
- 警告、禁忌、併用禁忌は必ず問い合わせる。
- 慎重投与、併用注意は問題が起こったら考える。
警告、禁忌、慎重投与、併用禁忌、併用注意をもとに疑義照会する 関連ページ
- 添付文書から正しい情報を得る。
- 添付文書は唯一の法的根拠のある文書です。添付文書には薬を正しく使うための最低限の内容が書かれていて、それを補うのがインタビューフォームです。新人や実習生だけでなく、薬剤師も安定性などでインタビューフォームはお世話になります。
- 添付文書で見落としがちな項目
- 添付文書には効能効果などの有名な項目に加えて様々な項目が載っています。ここでは見落としがちな、改定年月日、薬価収載年月、使用期限、過料投与についてみていきます。
- 薬の商品名を覚えるには
- 実習生の時には成分名で覚えます。それに対して、現場では商品名を使うことがあります。このギャップを埋めるにはインタビューフォームをみて、薬の由来で関連付けると、理解が深まり覚えやすいです。
- 適応、用法用量は正しく確認を。
- 薬によっては、同じ成分でも適応自体異なったりすることがあります。薬を正しく使えるように薬剤師は常にアップデートし、確認する必要があります。
- 肝代謝?腎排泄?
- 肝代謝なのか腎排泄なのかわからないときがあります。このようなときに、添付文書やインタビューフォームの用法容量、尿中の未変化体排泄率、相互作用を見るとヒントが隠されています。
- 副作用をモニタリングし、服薬指導へ
- 重大な副作用と呼ばれる致死的なものがあります。それの前兆のサインとして、その他の副作用があります。薬の作用機序などで特徴的なものは患者さんに伝えるべきです。わかりやすい言葉を心がけ、対処法も伝えてあげることが重要です。