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TUEとは?条件、対象アスリート、申請書や提出先のまとめ
前回まではThe Listについて見てきました。Codeとともにスポーツファーマシストにとって大事なことはもう1つあります。それはTUEです。今回はTUEを見ていきます。
TUEとは?
TUEは、Therapeutic Use Exemptionsの略で、治療使用特例と訳されます。前回まで見てきた禁止物質や禁止方法を治療目的で使いたいアスリートが申請して、認められれば禁止物質などを使える手続きのことです。
- TUEが認められうるケース
- TUE対象アスリート
- TUEの申請書と提出先
これらを見ていきます。
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TUEが認められうるケース
なんでもかんでもTUEが認められるわけではありません。例えば以下のケースではTUEを認められる場合があります。
- 禁止物質や禁止方法を用いなければアスリートの健康状態に深刻な障害がもたらされるような場合
- 禁止物質や禁止方法の治療使用で回復した後、アスリートの通常の健康状態以上に競技能力を向上させる可能性が極めて低い場合
- 禁止物質や禁止方法を使用する以外に合理的な治療方法が無い場合
ざっくり言うと、治療目的で禁止物質や禁止方法をどうしても使わざるを得ない時、それが競技能力を向上させないという感じです。
TUE対象アスリート
TUEが事前に必要となるアスリートの対象者は以下のようなアスリートです。
- JADAで居場所情報の提供を義務化されたアスリート
- 国際競技連盟が主催又は指定する大会に出場するアスリート
- 国際競技連盟が居場所情報提出を義務付けたアスリート
- 国内のTUE事前申請の必要な競技会に参加するアスリート
これもざっくり言うと、トップアスリートということですね。
TUEの申請書と提出先
アスリートは禁止物質や禁止方法の治療目的での使用が認められるのに必要となる日の30日前までに申請を行います。例えばJADAへの申請に必要な書類は通常以下のようなものです。
- TUE申請書
- 診断根拠を客観的に証明する書類(臨床経過を記載した文書、診察所見、検査結果、画像所見など)
- TUE審査用確認フォーム
TUEの提出先は
- 国際競技連盟の検査対象者登録リストのアスリート、国際競技連盟が指定した国際競技大会に参加するアスリート;国際競技連盟
- 国際総合競技大会に参加するアスリート;主要競技大会機関
- 上記以外のアスリート;JADA
となっています。JADAでの申請後の流れとしては、申請書をもとに医師3名以上からなるJADA-TUE委員会で審議されます。そして審議の結果を申請者へ送付する形となります。この場合、問題なしでも問題ありでも送付されます。TUEの有効期間は国際的な取り決めが無く、各アンチドーピング機関に任されています。
まとめ
- TUEは治療目的で禁止物質や禁止方法をどうしても使わざるを得ない時、それが競技能力を向上させないことが大前提
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